遺言書の種類
遺言者は自分の財産について、誰に何を譲るかを、自由に決めることができます。
さらに、 財産に関する事項以外にも遺言で定めることができますが、遺言の内容に法律効果をもたらすことができる事項は、法律で決まっています。
なお、遺言は遺言者(被相続人)ごとに作成します。
また、遺言は、文字で残すことを原則とし、ビデオテープなどは認められていません。
自筆証書遺言
本人が、本文の全文・日付・氏名を自筆で書いた書面に押印したものです。
用紙は何でも構いませんが、ワープロ文字や代筆は認められず、必ず自分で書くことが必要となります。
公正証書遺言
公正証書遺言は、遺言者本人が公証人役場にて、証人2人以上の立会いのもとで、遺言の内容を話し、公証人が筆記します。
そして公証人は、記録した文章を本人と証人に読み聞かせたり、閲覧させたりして筆記の正確さを確認し、それぞれの署名・押印を求めます。
これに、公正証書遺言の形式に従って作成した旨を公証人が記載し、署名・押印して完成します。
なお、言葉の不自由な人や耳の不自由な人の場合は、本人の意思を伝えることのできる通訳を介して遺言を作成することができます。
また、相続人になる可能性のある人(推定相続人)、直系血族、未成年者、受遺者などは証人になることはできません。
秘密証書遺言
本人が公証役場にて証書に内容を記載して署名・捺印した上で証書を封じ、同じ印鑑で封印をします。
この証書を公証人と証人2人以上の前に提出し、自分の遺言である旨を告げ、住所・氏名を述べます。
それを公証人が封紙に日付と共に記録し、本人と証人と共に署名・押印して作成します。
公正証書遺言と同じように公証役場で作成するのですが、遺言書の内容を密封して、公証人も内容を確認できないところが公正証書遺言との相違点です。