株券の名義変更
相続財産の中に上場会社の株式がある場合、証券会社を通じて名義変更の手続を行うことになります。
上場会社株式の名義を変更する場合には、証券会社に開設している取引口座の名義変更と、その株式自体の名義変更(発行会社の株主名簿の名義変更)の二つの手続きが必要になるのですが、株式自体の名義変更については、証券会社が代行して行うのが通常です。
なお、株式を引き継ぐ方が証券会社に取引口座をお持ちでない場合には、新たに取引口座を開設する必要があります。
非上場会社の株式についてはそれぞれの会社によって手続が異なりますので、発行会社に手続きを確認する必要があります。
上場している株式は、証券取引所を通じて取引されていますので、証券会社が介入しています。ですから、証券会社と相続する株式を発行している株式会社の両方で手続きをすることになります。
(1)証券会社との手続き
証券会社は、顧客ごとに取引口座というものを開設していますので、取引口座の名義変更手続きを行うことになりますので、基本的に提出する書類等は銀行口座の場合と同様ですが、銀行に比べて証券会社所定の書式での届出書類が多い場合がありますので、各証券会社に確認する必要があります。
(2)株式を発行している株式会社との手続き
株主名簿の名義書換手続をすることになります。通常、この手続きに関しては取引のある証券会社が代行して手配してくれます。その際、相続人は「相続人全員の同意書」(名義書換を代行している信託銀行所定の用紙)を用意します。